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高1の娘に「子宮頸がんワクチン」を受けさせました!

みなさん、ごきげんよう。FP黒田です。

先日、娘の予防接種を受けにかかりつけ医を受診しました。

この時期、インフルエンザの予防接種を受ける人で病院は大混雑。

とはいえ、娘が受けたのは、インフルエンザではなく子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)です。

HPVワクチンは、2013年4月以降、法律で「定期接種」と決められ、小学校6年生から高校1年生までの女子は無料で受けることができます。

この当時、娘はまだ対象外でしたし、それ以上に、重篤な副作用を訴える人が相次いで、報道などで頻繁に取り上げられたのをよく覚えています。

そこで、厚生労働省では、定期接種が始まってわずか2ヵ月程度で「積極的にはお勧めしていません」など、勧奨を控える異例の措置を取り、現在に至っています。

今のワクチン接種率は1%程度と言いますし、接種のお知らせなども来ないので、ワクチン接種が公費でまかなえることを知らない人(女の子を持つ親御さん)も多いでしょう。

その当時、すでに私は、乳がんに罹患して、がん患者さんへのピアサポートやセミナーなどの活動を始めており、婦人科の専門医と、この件について話を聞く機会が多々ありました。

その時感じたのは、接種を受けるかどうかは、「有効性」と「リスク」を天秤にかけてどうはかるか、に尽きるということです。

つまり、

・将来、子宮頸がんになるリスクがどれだけあるのか?

・ワクチンを接種したことで、そのリスクがどれだけ軽減できるか?

・ワクチンによる副作用を受けるリスクがどれだけあるか?

これらの確率を比較して、どちらを選択するかという問題です。

そして、この約7年ほどの間、ワクチンの有効性について、論文等をずっと注視してきました。

ワクチンを受けさせる方向で考えてはいましたが、もちろん、私だって人の親です。

ワクチンとの因果関係が証明されていないといっても、ワクチン接種後に、全身の痛みや歩行困難、睡眠障害や記憶障害などで、今も苦しんでいるお子さんがいらっしゃるのは事実ですから。

自分の子もそうならないとは限りません。

ということで、以下のデータを鑑み、公費で受けられるギリギリ高1まで待って、接種をしようと判断したわけです。

子宮頸がんの罹患リスクは1.3%(75人に1人)

17歳までに接種した場合、罹患リスクが88%減少

接種後に入院が必要になるような重い症状が起きる確率は0.005%

とくに、今年11月に発表されたスウェーデンの報告はインパクトがありました。

さて、実際に、接種を受けた後ですが、娘に異常は見られません。

注射の痛さも、「痛いけど、普通」とのこと。

現在、HPVワクチンは、以下の2つがあり、娘は「ガーダシル」を選択しました。

・子宮頸がんになりやすいハイリスクな16型、18型を予防する2価ワクチン「サーバリックス」

・二つの型に加え、尖圭コンジローマを起こす6型、11型も予防する4価ワクチン「ガーダシル」

さらに、今年7月には、4価に加え、やはりがんになりやすい31、33、45、52、58の5つの型も含めた9価ワクチンの「シルガード9」が保険承認されました。

申請から承認まで5年もかかったそうですから驚きです。

9価ワクチンは、子宮頸がんの9割を予防できるとして海外では主流となっており、いずれ、定期接種化されるでしょう。

さらに、「ガーダシル」については、12月4日の厚生労働省の審議会で、肛門がんなどを予防する効果も認められるとして男性への接種も承認する方針を決めています。

さて、巷では、コロナワクチンの話題が連日報道されています。

もちろん、コロナの感染が防げるのであれば、接種できれば嬉しいですが、こんなに早く承認されて安全性は大丈夫かなあと感じてしまうのは私だけでしょうか?

きっと、コロナワクチンのメリットとリスクを天秤にかけると、針はメリットの方に傾くからなんでしょうね。