「その検査、ぜんぶ一日でできないんでしょうか?」

「その検査、ぜんぶ一日でできないんでしょうか?」

みなさん、ごきげんよう。FP黒田です。

先日、乳がんの5年半の定期検診に行ってきました。

いつものように、血液検査、レントゲン検査を受け、乳腺科と形成外科(乳房再建をしているため)の診察等を受けます。

ただ、当日の外来スケジュール票には、半年前の予約時に自分で書いたと思われる「超音波、形成でやることを言う!」の手書きのメッセージが??

超音波検査なら、乳腺科の方でも受けることになっています。なぜ形成外科でも受けるのか、どんなつもりで書いたのか記憶がなく、さっぱり意味が分かりません。

結局、スケジュール票に記載されたすべての検査を終えたあと、形成外科の主治医の指示とおり、「形成でも超音波を受けることになっているみたいです」と、ロボットのように受付で告げて、本日2回目の超音波検査を受けることに。

どうやら、乳腺科で行った超音波検査は、全摘していない反対側の乳房の再発転移の有無を確認するためのもの。一方、形成外科のそれは、乳房再建時に入れたシリコンインプラントの破損など状態を見るためのもののようです。

そこで患者としては、素朴なギモン。

黒田:「あの~、検査の目的が違うのは理解できるんですけど、一回で済まないんでしょうか?」

医師:「う~ん。そうですよね~。調べる深さとか設定が違うんですよ~。数年後には可能になるかもですが、今すぐは難しいでしょうねえ」

そうなのか~、イロイロあるんだなあ、と思いながら診察室を出ましたが、1年後の定期検査の予約の段階でまたひと波乱。なんと、同日中に超音波検査は、2回予約することができないのだそう。そりゃそうだ。同じ検査ですもの(この時点で、外来スケジュール票に手書きで書かれたMSGの意味-予約できないから口頭で伝えろ-が、ようやく理解できた黒田なのでした)

さらに、「形成外科の超音波検査は、別の日に予約を取っていただくことになります」と、受付担当の方に言われて、絶句。

理屈は重々承知しておりますが、こちらは仕事の日程を調整して、交通費と時間をかけて通院しているのです!いわば時間単価で動いているフリーランスの人間にとっては、「2回目の超音波検査にかかった時間30分で、原稿1本書けたなあ」などと思ってしまうくらい、時間は大事なんです!!

と、ここまでは申しませんでしたが、こちらの事情をご説明しても、「患者さんは、みなさんそうしていただいてますし・・・」とのこと。ほかの患者のみなさんは、言ったりしないんですか?

「その検査、ぜんぶ一日でできないんでしょうか?」って。

結局、どうにも納得できず、別の日の予約をしないまま帰ってきました(ごめんなさい。受付担当の方(>_<))。もちろん、病院側のご事情があることもわかりますが、患者は数時間、病院にいるだけでぐったりしてしまうのです。費用的にも身体的にも時間的にも、なんとかこの手の検査の重複を解消できないものでしょうか?医療関係者のみなさま、切にお願いいたします。

 

2015.08.30外来スケジュール票

スケジュール票には私が書いたと思しき意味不明なMSGが?

 

 

「手術後5年を無事経過された方へ」

みなさん、ごきげんよう。FP黒田です。

今年で乳がん告知を受けて6年目になります。

今月末に、半年に1回の定期検査(5年半検診)に病院に行ってきました。

これまでは、主治医の先生が問診や触診をしてくださっていましたが、今回からは、当番医の先生が担当。検査結果も、郵送で送られてくる形になり、定期検査の頻度も半年から1年に。

通常、がんに罹患しても、5年経過してなにもなければ(再発・転移など)完治したとみなされるのですが、乳がんの場合は、10年経過を見る必要があるといわれています。

なので、まだまだ病院とは長いお付き合いになるものの、なんだかさびしいような物足りないような。

当番医の先生も丁寧にお話してくださいましたが、短時間では、意思疎通を図るのもままならず、「それでは、これで」とにっこり笑って退室を促されると、もっと聞きたいことはあったはずなのに、スゴスゴと病室を後にした次第です。ああ、こんな感じがこれからもずっと続くのかしら・・・

そんなモヤモヤとした患者の気持ちを見透かすように、病院からこのようなお手紙をいただきました。

みんな、考えることは同じなのでしょうね。

2015.08.29癌研有明病院

「AKIBA Cancer Forum2015」に参加ーホットな1日でした!ー

みなさん、ごきげんよう。FP黒田です。

黒田がアドバイザリーボードを務めております(何もお役に立っていないのですが(苦笑))NPO法人CNJさん主催の「AKIBA Cancer Forum2015」(以下ACF)が、秋葉原UDXにて8月8日(土)に開催されました。

昨年は、講師として登壇させていただきましたが、今年は取材の一環として、またまた是非とも受講したいセミナーがあり、一参加者として会場に足を運びました。

昨年もたくさんの来場者数だと思いましたが、今年はそれにも増してすごいことになっていました!

ソッコーで目当てのセミナー会場の席を確保しなければ、立ち見もしくは満員御礼で会場にすら入れません。1つのセミナーが終われば、次の会場へと走れ、走れ。日頃の運動不足を若干解消できた気分です。

見逃したセミナーも多々あるので、アーカイブになってアップされるのを心待ちにしております!

なお、今年のACFの模様は、黒田が連載しているFPSクラブ「がんに強いセールスパーソンになる」の9月掲載分(9/28)でも詳しくお伝えする予定です。

 

「知る」「学ぶ」「集う」市民のための学会!

「知る」「学ぶ」「集う」市民のための学会!

 

CNJ元事務局長(現・理事)の柳澤さんとパチリ

CNJ元事務局長(現・理事)の柳澤さんとパチリ

肝細胞がん。6年間で入院19回、入院費用総額約2,575万円!!!

みなさん、ごきげんよう。FP黒田です。

先日、この秋出版予定の本の取材のため、肝細胞がんに罹患されておられる松崎匡さんにインタビューしました。

ちなみに、松崎匡さんは、こんな方です↓

日経BP Special「がんと共に働く・知る・伝える・動きだす」/肝細胞がん治療の傍ら業務を継続

松崎さんが肝細胞がんと診断されたのは、2010年2月のこと。

当初は、早期発見で腹腔鏡手術で切除したものの、約1年後に再発。現在はステージⅣb。手術後の合併症等で、ほぼ毎月入退院を繰り返し、この6年間で19回も入院をしておられます。

今では、病院から「お帰りなさい」と言われるほどだそう(苦笑)。

今回の取材では、治療にどれくらいの費用がかかったかを教えていただいたのですが、なんと、ざっと入院費用(手術・治療等含む)だけでも、医療費総額約2,575万円にものぼりました。

もちろん、自己負担はこの3割ですし、高額療養費の適用(多数回該当含む)がありますので、実質的な自己負担は約133万円まで圧縮可能です。

これまで色々ながん患者さんの費用負担のケースを見てきましたが、今回ほど高額療養費制度の威力を思い知らされたことはありません。高額療養費制度って、すごいです!

ただ、入院する場合、入院時の食事代の一部の自己負担があり、これが1日3食780円(1食につき260円)(食事療養標準負担額といいます)かかります。

松崎さんの入院日数を概算500日で計算すると、500日×780円=39万円です。この費用は、高額療養費等の対象外。

なお、この入院時の食事代の一部は、今年5月に成立した改正医療保険関連法で、2016年~2018年にかけて段階的に引き上げられることが決まっています(2016年→360円、2018年→460円)。

実は、入院時の食事代って、1990年代初めくらいまでは、検査や手術などと同じ「療養の給付」として、健康保険から給付されていたんですよ。でも、患者により自己負担を求めていく方向性は、今後も変わらないでしょうね。

このインタビューを終え、数日後にはまた入院するという松崎さん。色々と貴重なお話をたくさん伺いましたが、「がんで、『死なない』んじゃなくて、『死ねない』んです」というお言葉が印象的でした。

入退院の合間を縫って、メールなどで福祉事業のコンサルティングやコラム執筆などを行い、前向きにがんと向き合いながらも、限られた収入の中で、自分やご家族の治療費や生活費をいかに捻出していくべきか、真剣に考えておられる姿を拝見して、がん医療の進歩が生み出した新たな課題について、まざまざと考えさせられたような気がします。

 

 

 

初挑戦の「ロボット手術支援」、残念ながら・・・

みなさん、ごきげんよう。FP黒田です。

日頃、まったく生活感がないといわれ、子どもどころか、結婚もしていないように思われがちな黒田ですが、夫1人、娘1人がおりまして、円満な家庭生活を送っております。

ということで今回は、先日、小学5年生の娘とそのお友達とみんなで、ゆりかもめに乗って「日本科学未来館」に行ってきたお話。

以前から、日本で初めての3D映像を使用した立体視プラネタリウムが観られると聞き、行ってみたかったのですが、なかなか機会がなくて・・・・残念に思っていたところ、娘のお友達に「行くけど、一緒にどう~?」というお誘いのお言葉にのっかって、喜び勇んで出かけて行きました(ちょうど月末で超忙しかったのですが、それを振り切りつつ(苦笑))

で、そんな私が一番面白かったのが、5階の常設展「世界をさぐる」のフロアの「ともに進める医療」のコーナーにあったロボット手術支援の実演でした。

ロボット手術といえば、思い浮かべるのが「da Vinci®(ダヴィンチ)」でしょう。よく名前のイメージから、「ロボットが手術をするの?」と誤解する人も少なくないようですが、手術をするのはあくまでも医師。

ダヴィンチは、内視鏡手術をロボットの支援で進化させたもので、外科医が操作ボックスに移る3Dの映像を見ながら、手元のコントローラーを操作すると、鉗子に該当する器具が動くしくみになっています。

とくに2012年2月に保険適用された前立腺全摘手術では、ダヴィンチによる手術が急速に普及しており、ダヴィンチを導入していなかった病院の前立腺がん患者が激減したとかしないとか・・・(なお、腎がん部分切除(2014年8月)と胃がん(2014年9月)については、先進医療の適用)。

ということで、これは是非ともやらねばと、群がる子どもたちに交じって列に並び、実演とやらに挑戦してみました。

結果は、タイムオーバーで失敗。ホント、難しかったです。でも、その後、ウチの娘に聞いたら「手術成功したよ~!」とのこと。私が不器用なだけ??

そのほか、ASIMOの実演もみたし、ドームシアターも堪能したし(娘は爆睡してた、井浦新氏のナレーターが心地よ過ぎたかも)、UNI-CUBも乗ったし。日本の未来と科学を満喫できた1日でした。

2017.07.27未来館①

これがロボット手術支援!

意外と大きかったASIMOくん

意外と大きかったASIMOくん

お土産のGeo-Cosmosクリップと人のカラダメモ

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