え?10年で入れ替え!?「シリコン・インプラントで乳房再建を行った方へ」

え?10年で入れ替え!?「シリコン・インプラントで乳房再建を行った方へ」

みなさん、ごきげんよう。FP黒田です。

先日、1年ぶりの乳がん検診に行ってきました。

私は、シリコン・インプラントによる乳房再建も行っていますので、いつも乳腺科と形成外科の診察や検査を受けます。

そこで形成外科の中待合室で、↓のような掲示物を発見しました。

2016.09.21

注目していただきたいのは、2段目以降の表記です。

え?破損?交換の可能性?10年?

そんなの術前に説明受けたかな~と思いつつ、診察室に入り、主治医に色々と質問してきました。

主治医とのやり取りを要約するとこうです。

①シリコン・インプラントは、ほかの医療器具等と同じく、一生使用できるものではない。

②シリコン・インプラントは、挿入期間が長くなるほど合併症のリスクは高くなり、最近の米国食品医薬品局(FDA)のデータによると、10年で1割が破損。それに伴って、交換または他の方法に入れ替える必要がある(教えていただいたやり方ではデータの原本が見つかりません!先生、教えてくださーい!!)

③交換手術を行った場合は、再度、最初の再建時同様の費用がかかる(ただし、保険適用可)。

④私が再建した当時、シリコン・インプラントは保険適用外で全額自己負担だったが、その場合も再手術については保険適用可となる。

⑤再手術の場合、シリコン・インプラントではなく自家組織の場合も可⇒私のお腹周りを眺めながら、「太った?お腹の肉取ってもいいしねえ」とつぶやく主治医。だから、先生、それって、セクハラですよ(苦笑)。

⑥ただし、私の場合、同時に反対側にもベースのインプラントを入れており(実際に左右の胸のバランスが異なる方は5%いる!)、こちらは豊胸手術となるため、保険適用不可。したがって、こちらのシリコン・インプラントはできるだけ破損しないように!

⑦シリコン・インプラントは通常200kgにも耐えられるが、経過年数によって劣化する。したがって、反対側の乳がん検診として、マンモグラフィ(20kg程度の負荷)をするかどうかは、主治医と相談(乳がんのタイプによって、超音波検査に切り替えられるかどうかも含めて)。⇒乳がん再発・転移のリスクとシリコン・インプラント破損のリスクをどう考えるか。

⑧シリコン・インプラントの破損等の原因の多くは、被膜拘縮(インプラント周辺部位の硬化)。それを防止するため、マッサージは有効。⇒エビデンスはなし。主治医曰く、「これから書くんだよね」だそうです(笑)。

⑨破損の有無は、定期的に超音波検査で調べる。ただ、破損リスクは、乳がん検診が終了する、10年以降高まるため、乳腺科通いが終わっても、形成外科には通院する必要がある。

⑩病院によっては、破損の有無を確認することなく、10年をメドに交換するところもある。

いかがでしょうか?

みなさん、ご存じでしたか?私は知らないことがたくさんありました。とくに、⑨の10年以降もずっと、形成外科に検診に行かなければいけないというのは、プチショック。

最近データが明らかになったことなどもあるようですし、やはり情報のブラッシュアップは必要ですね。

これからシリコン・インプラントで乳房再建をお考えの方は、近い将来的に(10年なんて、意外にあっという間ですよ!きっと)、医学的なことはもちろんのこと、経済的負担についても考慮されることをお勧めします。

なお、私のかかりつけ病院であるがん研有明病院の前田先生のブログでは、10年入れ替えについてFAQで説明しておられますのでご参考まで。⇒こちら

また、日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会乳癌及び乳腺腫瘍術後の乳房再建を目的としたゲル充填人工乳房および皮膚拡張器に関する使用要件基準」でも、破損等のリスクについて明記されています。

 

 

2016年度第2回(2016年9月)の「おさいふリング」について

みなさん、ごきげんよう。FP黒田です。

9月に入ってから、台風や大雨続きで、きれいに晴れた秋空を見ていないような・・・

朝晩の寒暖も激しくなり、体調管理が大変な季節ですね。

さて、9月21日(水)18:30~聖路加国際病院さんにて、今年度2回目の「おさいふリング」が開催されました。

今回の参加者は、すべて女性で8名の方です。

なかには、「告知を受けて黒田さんの本を読みました!」とか「黒田さんの講演を聞いて」など、嬉しいきっかけでご参加くださった方もおられて、感謝、感謝です。

抗がん剤や放射線治療など、まだ治療中という方がほとんどで、色々なお金の悩みや問題を抱えておられます。

ただ、8名もいらっしゃると、限られた時間の中で、なかなかお一人おひとりのお話をゆっくりお伺うことができないのが辛いところですね。

来週も予定通り、2回目を28日(水)に行いますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

2016.09.21おさいふリング①

 

 

 

【お知らせ】「イデアフォー 11/3 第28回総会講演会」開催のご案内

みなさん、ごきげんよう。FP黒田です。

今回は、11月のセミナーのお知らせです。

私が連載を担当している「がんサポート」にも登場しておられる、板橋中央病院外科医の上野貴史先生とご一緒させていただきます。

私自身、乳がんサバイバーのひとりとして、どんなお話が聞けるかとても楽しみにしております。

当日は、黒田の新刊も含めた販売予定です。乞うご期待!

***********************************

開催日:2016年11月3日(木・祭日)13:30~16:40 (受付開始13:00~)
場 所:北とぴあ・ドームホール(6F)
    〒114-0002 東京都北区王子1-11-1 
    交通 JR京浜東北線「王子駅」北口徒歩2分
        東京メトロ南北線「王子駅」5番出口直結
    http://www.hokutopia.jp/access/
第1部「知っておきたい がんとお金のこと」
           黒田尚子氏(ファイナンシャルプランナー)
   第2部「最新の乳がん治療2016」
          上野貴史氏(板橋中央病院外科)
   13:30~14:30 講演第Ⅰ部
   14:30~15:30 講演第Ⅱ部
   15:30~15:45 休憩
   15:45~16:30 Q&Aコーナー(黒田尚子氏・上野貴史氏)
   16:30~     本販売
   質疑応答コーナーは、講師お二人にお答えいただきます。
   会場からの質問もお受けいたします。

詳しくは⇒こちら

【お知らせ】「第2回 がんと暮らしの相談事業全国フォーラム2016兵庫」開催のご案内

みなさん、ごきげんよう。FP黒田です。

本日は秋のフォーラムのお知らせです。

11月5日(土)、「第2回 がんと暮らしの相談事業全国フォーラム2016」が、兵庫医科大学病院で行われます。

主催は、私も所属している「がんと暮らしを考える会」です。

昨年第1回目は、石川県で行われました。

もちろん私も参加させていただくつもりで、北陸新幹線まで予約したのですが、身内の不幸が重なって直前になって断念。今年は万難を排して参加しようと日程を調整しているところでございます。

ご興味がお有りの方は、是非お申込みください。関西でお目に掛かりましょう。

お申込みなど詳しくは⇒20161105フライヤー