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実家と自宅の「片付け」で考えるモノとお金の関係

みなさん、こんにちは。FP黒田です。

さて、今年のGWはいかがでしたでしょうか?

私のGWのテーマは「片付け」でした。

前半は実家のある富山に帰省していました。ちょうど父の祥月命日が5月1日だったことと、昨年末に母が亡くなり、GWは、片付けには最適なのです。

北陸の冬は寒いし、夏は暑いし…

そして後半。自宅に戻ってから、今度は自分の家の片付けをしていました。

理由はシンプルです。

あまりにもモノで溢れかえった実家とその処分の大変さ目の当たりにして、

「これは、将来、子どもにやらせるわけにはいかない……」

実家の片付けを経験すると、多くの人が同じことを感じるのではないでしょうか。

実際にやってみると、実家の片付けは単なる“掃除”ではありません。

・何十年分もの書類
・使っていない食器
・大量の衣類
・アルバムや写真
・「高かったから捨てられない」健康器具の数々
・中身不明の引き出しや段ボール、菓子箱の山

FPとして普段から相続や老後相談を受けていますが、“実務として最も大変なのは片付け”だと改めて痛感しました。

今回は、生前からカオスだった母の部屋の片づけに着手したのですが、母はとにかくノートに色々なことを書くのが大好き。

部屋には、まだ使っていないノートやペン、便箋、封筒など、文房具がたくさん。しかも、義理事も欠かさない人でしたので「御見舞い」と書かれた封筒束がもどっさり。

いったい、どれだけの人のお見舞いに行くつもりだったのか。

そして、実家の片付けをしていて、最も感じたのは、「元気なうちしか片付けはできない」ということです。

判断力も、体力も、気力も必要だからです。とくに親の年代からして、モノを捨てられない傾向が強いですよね。

もっと、早く母が元気なうちから一緒に片付けて、スッキリした部屋で過ごさせてあげたかった。

亡くなった後に、色々なモノを処分していくのは、母が生きてきた痕跡を消して回っているようで、正直とても辛かったというのもあります。

それに衝撃だったのは、私のHP(つまりこのサイト)のブログを印刷したものがたくさん出てきたこと。誰か分かりませんが、おそらく母が見たいとお願いして、定期的にプリントアウトしてくださったのでしょう。

生前、母が私のブログを読んでいるなどと聞いたことがありません。

基本的に、私は、仕事のことを家族や周囲には、ほとんど言わないようにしています。FPとしての守秘義務も理由の一つですが、テレビや新聞、雑誌等のメディアに出たり、講演を行ったりすることを大げさに「すごいね~」などと言われるのが好きではないからです。

ただ、離れて住んでいる母は、知りたがっていました。でも、何も言わない娘に業を煮やして、ブログをチェックすることを思いついたのか、誰かに知恵を授けてもらっていたのか。

そういえば、帰省すると、私が取材を受けた雑誌が実家にあって、「これどうしたの?」と聞くと、「知り合いが、あなたが出てるからと言って、持ってきてくれた」などと言っていました。

今を思えば、HPを見て、自分で買いに行っていたのかもしれません。

いずれにせよ、良きにつけ、悪しきにつけ、実家の片付けは、「親の心、子知らず」を思い知らされることになりました。

そしてこれは、人の親である自分自身にもそのまま返ってきます。

GW後半、片付けモードを持続したまま自宅に戻った私は、大量の本や書類を処分しながら、「子どもが困らない程度には、ちゃんと整理しておこう」と強く思った次第です。

着なくなった洋服や使わなくなったバッグなどもリサイクルショップに持っていきましたが、査定額をみて、買った時の値段を考えると、買う前にもっとしっかり必要かどうか考えねばと思わされますよね。

そして、FPとして多くのご家庭を見てきましたが、老後のお金の不安は、「不足」だけでなく「管理できなくなること」からも生まれます。

昨今の物価高で、経済的に困窮する高齢者世帯を取材した番組などを観ていると、モノが雑然と大量に溢れているご家庭が少なくありません。

モノも、お金も、情報も。増やすことより、“整理する力”の方が大事になる年代やご家庭があります。

実家を片付けながら親の人生を振り返り、今度は自分の家を片付けながら、自分のこれからを考える。そんなGWでした。